フリスビーが友情を育んでいる

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最近密かな楽しみがある。

 

それは親友Kとの「NO密フリスビー」だ。

それは週に1日だけ行われ、唯一の外出機会となっている。

 

この状況下において、守るべきルールを精一杯守り、かつ精一杯工夫した極上級の嗜みと言ってもいいだろう。

 

NO密フリスビーのルールはこうだ。人気のない公園に行き、距離を保ったまま永遠とフリスビーを投げ続ける。たったこれだけ。

 

故意に距離を近くすることはない。あるとすれば暴投したときのみ。暴投したと思ったら相手から距離をとる。

 

友との距離は遠くても、フリスビーが身代わりとなって飛んでくる。だからフリスビーが可愛くてしょうがない。

 

もちろん感染予防にも注意を払っている。

マスクをつけて投げているため、だんだんと苦しくなってくる。汗をかきはじめるスピードも必然的に早くなる。

 

しかしお互い一人暮らし。汗をかいてシャワーを浴びるのはどうも水道代のことがよぎって遠慮がちだ。

 

そのため、どちらか汗をかきそうになったところでフリスビーは終了となる。すぐに終わることもあれば、延々と続けることもよくある。

 

投げては捕り、投げては捕りをひたすら繰り返す。

 

単なる平凡な動作であるが、その動作こそが日頃の疲れを癒し、Kとの友情を育んでいる行為なのだ。

 

そしてなにより楽しい。

部活でもやってるんじゃないかってくらい「いい球ぁ」とか「痺れるねぇ」などと褒め合う。

 

周りにいるママや子供からしたら異様な光景だろう。明らかに公園とは対極にいる風貌2人がニヤニヤしながら投げてるんだもん。

 

上手く投げられなかった初期に比べれば、今はもうスピードやキレを求め出している。

肩を痛めず、翌日の筋肉に響かない投げ方を日々研究している。

 

このまま続けていけば飛んでくるフリスビーのスピードや回転を見て「今日元気ない?」などと言えるんじゃないかな。

 

フリスビーが体調のバロメーターになる日は近いのかもしれない。

 

 

まさかフリスビーなんかが、ここまで癒しとなるなんて思いもしなかった。

友よ、これからも続けていこう。