引っ越し当日
いよいよ今日を迎えた。2年住んだ家を離れる時が来た。
引っ越しの準備と違って引っ越し当日はあっという間に終わる。作業員2,3人がせっせと家具やダンボールを運んでいく。
今回も15分もしないうちに運び終わってしまった。
どんどんと運び出されていく度に「この部屋こんなに広かったっけ?」と感じる。
特にベッドが運び出された時はスペースが広くなった分よりそう感じた。
内見した状態に近づくにつれてこの家に住むと決めた時のこと、この家に引っ越してきた時のこと、たくさんの友達が来てくれたことなどいろんな思い出と感情が溢れてくる。
嫌だったなという気持ちは一切ない。終わり良ければ全て良しと言うように本当にこの家での生活が楽しかった。たくさんの思い出がこの家でできた。
一人暮らし用の部屋なのに一晩で8人の友達が泊まりに来たこともあった。布団なんか足りないし、ベッドも3人くらいで寝た記憶があるなあ。その時は下の階の人にだいぶ迷惑をかけたかもしれない。
自分が帰省している時に別の友達に鍵を渡して生活させていたこともあったな。どうしてもって言うから渡したけど、今思えばよくできてたよなあ
大学2年生から3年生になるタイミングで引っ越しを一度したが、その時の引越しとは比べ物にならないくらいの寂しさがある。
なんてったって学生生活が終わってしまうから。この時期は特にセンチメンタルになってしまう。一つ一つのイベントに過敏に反応してしまう。
たまにすげぇ泣きそうになる時とかあるもんな。
たった2年といえるかもしれないけど、俺にとっては2年以上の濃さがあった、本当にこの家にはお世話になった。また遊びに来たいくらいこの家には愛着がある。
引っ越しが終わり、退去の立会いを済ませ、業者に家の鍵を返す。業者の方から
「手続きは以上になります。私の方で最後の戸締りをさせていただきますので、お先にお帰りください。」
と言われ、最後に部屋をグルっと見回す。
いよいよか。忘れ物は無い。あとは家を出るだけ。
靴を履き、玄関のドアを開ける。
もう二度とこのドアを開けることはない。閉じたらもう入れることはない。ああ、寂しい!1つの時代が終わってしまう、、
もう家主ではなくなったけど、何年後かにまた外からこの家を眺めてみようかな。
もう、行こう
じゃあまたね。
たくさんの思い出をありがとう!